出雲民藝館出雲民藝館

展示会・イベントEvent

特別展「武内晴二郎展」

開催期間2019.9.13(金)〜2020.4.5(日)

img_hiromitsu

民藝の巨匠たちは無名の工人による仕事の中にそれまで評価されることのなかった美を見出し、光を当てました。ただ彼らの眼差しはけっして民藝品だけでなく作家の仕事にも向けられており、評価されたものもありました。武内晴二郎の仕事はその代表的な存在と言えるでしょう。
柳宗悦、濱田庄司、バーナード・リーチ、といった面々は倉敷を訪れるたびに晴二郎の元を訪ねたほどで、彼らの心を鷲掴みにしていたことが窺い知れます。そんな晴二郎の仕事について、濱田が端的に述べた文章があります。

──────────

「眼で作った仕事」

武内晴二郎君の陶器は手で作ったというより眼で作ったといいたい気がします。
見て見て見た結果です。
陶工として手の修行は久しいとは云えませんが、
一家中が大した眼と心とを持ったなかで暮らして来て、
積もり積もった拠りどころが仕事の芯になっています。
昨秋私はちょうど初窯の窯出しに立ち会えて、
こくの籠った数々の大鉢を無類だと思いました。
君が手の不自由だということも余計に思いを深めているかと思います。
形が歪んでも傷が出来ても気になりません。
これ程多くの陶工達がいろいろの試みをしている中で、
立派に新しい道を見せてくれました。

──────────

今年は晴二郎の没後40年という節目の年です。もっとも多くの晴二郎作品を所蔵する大阪日本民芸館から作品をお借りし、また武内家からも貴重な資料をお借りするなど御厚意を賜り、当館にて展示させて頂けることになりました。
いま民藝に親しむ人々、製作に励む人々の心にも何かを感じさせてくれることと思います。とうぞご高覧ください。

──────────

概要

会期:2019年9月13日(金)〜2020年4月5日(日)
休館日:月曜日(祝祭日の場合は翌日)
開館時間:10:00-17:00(16:30までにご入館ください)
展示会場:出雲民藝館 本館
観覧料:大人700円(600円) 小人300円(200円)
※()内は20名以上の団体料金
※出雲民藝館入館料を含みます

関連イベント

【記念講演会1「武内晴二郎のこと」】
日時:2019年11月17日(日) 14:00〜
講師:武内 真木氏(倉敷堤窯)
聞き手:佐々木 創氏(objects、出雲民藝協会理事)
会場:出雲民藝館 本館
※聴講無料・申込不要

【記念講演会2「師としての武内晴二郎」】
日時:2020年2月16日(日) 14:00〜
講師:森山 雅夫氏(森山窯)
聞き手:佐々木 創氏(objects、出雲民藝協会理事)
会場:出雲民藝館 本館
※聴講無料・申込不要

主な出展作品

──────────

主催:出雲民藝協会、出雲民藝館